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三次元点群測量

 三次元点群とはX, Y, Zの3次元座標をもつ点データの集合を指します。三次元点群は対象範囲の地形を図面等より直感的に把握できると共に、図面では表現しきれない細かな起伏や地形形状、構造物等の立体形状を表現できます。また、高密度の座標情報により任意位置での詳細な断面取得、施工計画に係る土量計算等も高精度に算出できます。近年、こういしたメリットから三次元計測技術が普及しつつあります。三次元点群データを作成するための三次元点群測量は主に写真測量とレーザースキャナー測量に分類できます。


写真測量

 写真測量はデジタルカメラで撮影した写真データを使って被写範囲の三次元形状を点群として復元する手法です。大まかな原理としてはカメラレンズの特性から写真どうしの視差を推定し写真データ間の重複範囲の奥行を推算、三次元化する技術です。写真データ一般的な手持ちのカメラで撮影した写真、UAVに搭載した写真でも処理可能です。UAVによる処理は三次元点群のみならずオルソ画像、DEM(数値標高モデル)等も作成可能です。概要及びサンプルについてはこちらを参照。


レーザースキャナー測量

 レーザースキャナー(以降、LiDAR:Light Detection and Ranging)による点群観測は設置箇所から360°全周囲を測距レーザーでスキャンして三次元点群データとする手法です。写真測量が画像内の奥行きを推定するリモートセンシングによる手法であるのに対してLiDARは専用の機器から直接測距測定を行う手法であることから三次元形状の精密性、観測位置精度共に優れている手法となります。レーザーによる距離計測は既存の測量作業で使用されるTS(Total Staiton:光波測距儀)にも用いられているです。TSは設置箇所において観測手が目視で対象を決定し、そこの角度と距離を取得して座標値を取得する機器です。LiDARはこのレーザーによる測距と角度取得を対象を限定せずに自動で高密度に行う機器と言えます。

 LiDARは測量器と同様に地上に据え付けて使用する手法とUAVにLiDARを搭載し観測する手法に大別されます。弊社はライカ・ジオシステム社製 RTC360レーザースキャナを導入しており、地上でのレーザースキャナー測量を実施が可能です。